法人保険はどこまで損金にできる?2019年税制改正後のルールを整理【2026年】
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山田ツール編集部「保険料は全額損金にできますよ」
数年前まで、法人保険の営業トークとしてよく聞かれたフレーズです。しかし2019年の税制改正で、このシンプルな話は通用しなくなりました。
最高解約返戻率という指標をもとに、損金算入割合が4段階で細かく区分されるようになったのです。
最高解約返戻率とは
保険期間中に解約した場合の返戻金が、支払保険料累計に対して最も高くなる割合のことです。保険会社が契約時に提示する設計書に記載されています。
この数値が高い保険ほど「貯蓄性が高い」とみなされ、損金算入できる割合が小さくなる、というのが新ルールの基本的な考え方です。
4段階の区分ルール
2019年7月8日以降に契約した定期保険・第三分野保険には、以下の区分が適用されます。
- 最高解約返戻率50%以下:全額損金算入
- 50%超70%以下:資産計上期間中は60%損金、40%資産計上
- 70%超85%以下:資産計上期間中は40%損金、60%資産計上
- 85%超:契約当初10年間は「支払保険料×最高解約返戻率×90%」を資産計上、11年目以降は「支払保険料×最高解約返戻率×70%」を資産計上
返戻率が高くなるほど資産計上の割合が増え、当面の節税効果は限定的になる設計です。
資産計上した保険料はどうなる?
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資産計上期間が終了した後、一定期間(取崩期間)で均等に取り崩し、損金算入していきます。つまり、損金算入は「先送り」されているだけで、いずれ形を変えて損金になっていく、というのがポイントです。
解約時には、資産計上額と実際の解約返戻金との差額が雑収入または雑損失として計上されます。
「節税」という言葉に潜む誤解
損金算入は課税の繰り延べであり、恒久的な節税ではありません。解約時に受け取る返戻金は雑収入として課税対象になります。
そのため、単に「今の利益を圧縮する」目的だけで加入するのではなく、退職金支給のタイミングと解約時期を合わせるなど、出口戦略まで含めて設計する必要があります。
まとめ
- 最高解約返戻率によって損金算入割合が4段階に区分される
- 返戻率が高いほど資産計上の割合が増える
- 資産計上した保険料は取崩期間で損金算入されていく
- 損金算入は課税の繰延べであり、出口戦略とセットで考える必要がある
加入を検討する際は、保険設計書に記載された最高解約返戻率をもとに、実際の損金算入額を試算してから判断することをおすすめします。
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2019年税制改正後の区分ルールに対応しています。
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