
要支援と要介護の違いは?7段階を徹底解説【令和8年度現在】
親が急に介護を必要になった——そんなとき真っ先に聞く言葉が「要介護度」です。要支援1から要介護5まで、合計7段階の区分があり、それぞれで使えるサービスや限度額が大きく変わります。
本記事では、家族目線で「うちの親はどの区分?」「どこまでサービスが使える?」「自己負担はいくら?」をわかりやすく解説します。
📅 令和8年度(2026年)期中改定について 介護報酬は本来3年ごとの改定ですが、令和8年6月に「処遇改善加算」の拡充を中心とした期中改定が行われました。本記事の 区分定義・限度額・利用可能サービスは変更なし です。介護報酬の計算式や加算の最新詳細は、計算機ツールに反映されています。
介護認定の基本 — 7段階+自立
要介護認定は、市区町村が「どのくらい介護が必要か」を判定する制度です。区分は次の8つに分かれます。
| 区分 | 状態の目安 |
|---|---|
| 自立(非該当) | 介護を必要としない |
| 要支援1 | ほぼ自立、時々支援が必要 |
| 要支援2 | 立ち上がり等に支援が必要 |
| 要介護1 | 部分的な介助が必要 |
| 要介護2 | 軽度〜中度の介助 |
| 要介護3 | 中度〜重度の介助(24h見守り) |
| 要介護4 | 重度、ほぼ寝たきり |
| 要介護5 | 最重度、寝たきり相当 |
「自立」と判定されると介護保険サービスは原則利用できません(市区町村の総合事業は別途利用可)。
要支援と要介護の根本的な違い
最も重要なのは、要支援は「改善の可能性が高い」段階、要介護は「継続的な介護が必要」段階ということです。
要支援(1・2)の特徴
- 介護予防サービスを利用する
- 状態の維持・改善が目標
- 介護予防ケアマネジメント(地域包括支援センターが担当)
- 月額限度額は要介護に比べて低い
要介護(1〜5)の特徴
- 介護給付サービスを利用する
- 状態の悪化防止が中心
- 居宅介護支援(ケアマネジャー)が担当
- 数字が大きいほど利用できる単位も多い
状態別の詳細な解説
要支援1
- 日常生活の基本はほぼ自分でできる
- 立ち上がりや歩行に時々支援が必要
- 認知機能はおおむね問題なし
- 例: 買い物に行くのに少し疲れやすくなった
要支援2
- 立ち上がり・歩行に支援が必要
- 家事(掃除・調理など)の一部に支援
- 状態改善の可能性あり
- 例: 1人で入浴に不安、料理が以前より難しい
要介護1
- 排泄・食事はほぼ自立
- 立ち上がり・歩行・入浴に部分的介助
- 認知機能の低下が見られる場合あり
- 例: 着替えに時間がかかる、物忘れが出始める
要介護2
- 立ち上がり・歩行に介助が必要
- 排泄や入浴に部分的介助
- 認知症の症状が出始める場合あり
- 例: 1人での外出が不安、夜間トイレに介助が必要
要介護3
- 立ち上がり・歩行が自力で困難
- 排泄・入浴・着替えに全面介助
- 認知症症状が見られ24時間見守りが必要な場合
- 特別養護老人ホーム入居資格(原則 要介護3以上)
- 例: 車椅子使用、認知症で目が離せない
要介護4
- ほぼすべての日常生活に介助が必要
- 寝たきりに近い状態
- 認知症の症状が進行
- 例: 食事も介助、コミュニケーション困難
要介護5
- 寝たきり、意思疎通も困難
- 全面的な介護が必要
- 医療的ケアを要する場合も多い
- 例: 経管栄養、たん吸引
月額の支給限度額と自己負担額 — 早見表
介護保険には区分ごとに「月にどれだけサービスを使えるか」の上限があります。これを 支給限度額 といいます。
| 区分 | 限度額(単位) | 概算(円) | 1割負担の目安 |
|---|---|---|---|
| 要支援1 | 5,032 | 約50,320円 | 約5,032円 |
| 要支援2 | 10,531 | 約105,310円 | 約10,531円 |
| 要介護1 | 16,765 | 約167,650円 | 約16,765円 |
| 要介護2 | 19,705 | 約197,050円 | 約19,705円 |
| 要介護3 | 27,048 | 約270,480円 | 約27,048円 |
| 要介護4 | 30,938 | 約309,380円 | 約30,938円 |
| 要介護5 | 36,217 | 約362,170円 | 約36,217円 |
※1割負担の目安は、限度額いっぱいまで使った場合の自己負担額です。2割・3割負担の方はそれぞれ2倍・3倍になります。 ※実際の単価は地域により10〜11.40円で変動します。
限度額を超えると? 超過分は全額自己負担になります。ケアマネジャーと相談して回数を調整するのが一般的です。
利用できるサービスの違い
| 要支援1・2 | 要介護1〜5 | |
|---|---|---|
| 訪問介護(ヘルパー) | △ 介護予防型 | ○ 通常型 |
| デイサービス | △ 介護予防型 | ○ 通常型 |
| ショートステイ | △ 介護予防型 | ○ 通常型 |
| 福祉用具貸与 | △ 一部のみ | ○ 全種類 |
| 住宅改修 | ○ 1回20万円まで | ○ 1回20万円まで |
| グループホーム | × (要支援2のみ可) | ○ |
| 特別養護老人ホーム | × | ○ 要介護3以上 |
| 介護老人保健施設(老健) | × | ○ |
要介護3以上になると、特養への入居資格が得られます。これは大きな分かれ目です。
認定の流れと申請方法
要介護認定を受けるには、市区町村への申請が必要です。
1. 市区町村へ申請
本人または家族が、市区町村の介護保険担当窓口または地域包括支援センターで申請。必要書類:
- 要介護認定申請書
- 介護保険被保険者証
- 本人確認書類
2. 訪問調査
市区町村の調査員が自宅を訪問。74項目の聞き取り調査を実施。 所要時間: 1時間程度
3. 主治医意見書
市区町村が主治医に意見書を依頼。事前にかかりつけ医に「介護保険の認定を申請する」と伝えておくとスムーズ。
4. 1次判定 → 2次判定 → 認定通知
調査結果と意見書をもとに、コンピューター審査(1次)と介護認定審査会(2次)で判定。 申請から認定通知までは 30日以内 が原則。
5. ケアプラン作成
認定後、ケアマネジャー(要介護)または地域包括支援センター(要支援)がケアプランを作成し、サービス利用開始。
ケアマネ選びのポイント
要介護と判定されたら、ケアマネジャー(居宅介護支援事業所)を選ぶ必要があります。選び方のポイント:
- 本人・家族の話をしっかり聞いてくれるか
- 地域のサービス事業所に詳しいか
- 緊急時の連絡対応が明確か
- 複数の事業所を比較できる中立性
ケアマネは無料で利用できます(全額が介護保険給付の対象)。合わなければ変更可能です。
早見表ツールで一発確認
各区分の限度額・利用できるサービス・入居施設を、ワンクリックで一覧比較できる早見表ツールをご用意しています。
2区分比較機能もあるので、「要支援2 vs 要介護1」のようなボーダーラインの違いも一目でわかります。
まとめ
- 要介護認定は 自立 + 要支援2段階 + 要介護5段階 の合計8区分
- 要支援は改善目標、要介護は継続介護
- 数字が大きいほど月額限度額が大きい(5,032単位〜36,217単位)
- 要介護3以上で特養入居資格 を得る大きな分かれ目
- 申請から認定までは30日以内が原則
- ケアマネは無料、変更も可能
正式な認定区分は市区町村の介護認定審査会で決定されます。本記事は令和8年度(2026年)現在の制度に基づきます。令和8年6月の期中改定により処遇改善加算が拡充されましたが、区分定義と支給限度額は変更ありません。
FAQ
Q. 申請してから認定が出るまでどのくらい? A. 原則30日以内です。状況により延長されることもあります。
Q. 認定結果に納得できない場合は? A. 都道府県の介護保険審査会に不服申し立てができます。また区分変更申請も可能です。
Q. 要介護度は変わる? A. 状態の変化に応じて区分変更申請ができます。更新審査(新規6〜12か月、更新12〜48か月ごと)もあります。
Q. 自己負担割合(1割・2割・3割)はどう決まる? A. 本人の合計所得金額と年金収入で決まります。多くの方は1割負担です。
Q. 認定が出る前にサービスを使える? A. 申請日から認定までの間も「暫定ケアプラン」で利用可能ですが、後から非該当となった場合は全額自己負担になります。
よくあるご質問
申請してから認定が出るまでどのくらい?
原則30日以内です。状況により延長されることもあります。
認定結果に納得できない場合は?
都道府県の介護保険審査会に不服申し立てができます。また区分変更申請も可能です。
要介護度は変わる?
状態の変化に応じて区分変更申請ができます。更新審査(新規6〜12か月、更新12〜48か月ごと)もあります。
自己負担割合(1割・2割・3割)はどう決まる?
本人の合計所得金額と年金収入で決まります。多くの方は1割負担です。
認定が出る前にサービスを使える?
申請日から認定までの間も「暫定ケアプラン」で利用可能ですが、後から非該当となった場合は全額自己負担になります。